マンションを売るベストなタイミングはいつ?どんな注意点がある?
マンションを高値で売るためには、最適なタイミングで売却する必要があります。しかし、どのような基準でマンション売却のタイミングをつかめばいいのかわからない人も多くいます。そこで本記事では、マンションを売るタイミングについて深掘りします。この記事の内容が、マンション売却成功の助けになればうれしいです。
マンション売却のタイミングを判断するための材料
マンション売却のタイミングの判断ポイントはいくつかあります。
それぞれのポイントをしっかり把握し、最適なタイミングで売却を進めましょう。
築年数
築年数によって、マンションの売却価格は大きく変わります。
築年数が浅いマンションほど、高値で売却ができる傾向です。築5年未満や築10年未満といった区切りで、売却相場は下がることが一般的です。築15年あたりから大規模修繕が必要な時期となり、一時的に買い手がつきにくくなります。
ただし、大規模修繕を終えた後は、外観や設備が新しくなり、再び買い手が見つかりやすくなります。その後は再び相場が下がり続けるため、築年数を考慮して売却のタイミングを計画することが重要です。
時期
マンション売却には適した時期があります。
最も需要が高まる時期は、新生活が始まる直前の2月から3月の間です。逆に、1月や8月はマンションが売れにくい時期です。売り急ぐ必要がなければ、この売れにくい時期を避け、次の需要が高まる時期を待つこともひとつの方法です。
経済動向
マンション売却を進める際には、経済動向にも注意を払う必要があります。
住宅ローンの金利や経済全体の動向、新型コロナウイルスの影響、オリンピックなどがマンションの売却価格に影響を与えることがあります。経済動向に大きな変動があると、地価や建材費、人件費が変動し、それに伴って売却価格も変動します。
常にニュースに耳を傾け、経済がどのように動いているかを注視してタイミングを見逃さないようにしましょう。
ライフイベントなど
マンション売却を考える際には、ライフイベントを基準にすることも重要です。
ライフイベントとは、子供の入学や独立、定年退職、相続などの人生の節目を指します。高く早く売ることだけが重要ではなく、自身にとって最適なタイミングで売却することも大切です。ライフイベントに合わせて早めに計画を立てることで、ベストなタイミングで売却に踏み切れます。
マンションを売るのに適した時期
基本的にマンションの価格は築年数が経過するほど下がる傾向にあるため、築年数だけで「高く売れる時期」を見極めるのは難しいです。
したがって、マンション売却に適した時期は築年数以外にも注目する必要があります。ここでは「新築マンションの価格上昇時期」「引っ越しシーズン前」「大規模修繕の後の時期」の3つについて詳しく説明します。
新築マンションの価格上昇時期
マンションの売却に適した時期は、新築マンションの価格が上昇している時期です。
中古マンションの価格は築年数の経過とともに下がる傾向ですが、新築マンションの価格が上昇している時期は中古マンションの取引も活発になります。
新築マンションの価格が上がると、新築を購入できない人が中古マンションを選ぶようになり、その結果、中古マンションの価格も上がるという現象が起きます。
11月に動き出すのがベスト
マンションを売却する最適な時期として、3月の引っ越しシーズン前が挙げられます。
総務省の統計によると、3月は全国的に住民票の移動が最も多い月であり、賃貸物件だけでなく売買も活発に行われます。実際に、首都圏の中古マンションの月別取引件数を見ると、2月と3月が最も多く、4月以降は急減することがわかります。
マンションの売却には平均で3か月程度の活動期間が必要であり、売買契約から引き渡しまで約1か月かかります。
大規模修繕の後の時期
大規模修繕の後もマンションの売却時期として適しています。
大規模修繕には外壁塗装や屋上防水、エレベーターの交換などが含まれ、修繕後のマンションは外観が美しくなるため、買い手によい印象を与えます。実際に「2018年大規模修繕済み」などと記載された売却チラシをよく見かけますが、これは買い手に対して大きなアピールポイントとなります。
全国宅地建物取引業協会連合会の調査によると、不動産物件情報を検索するユーザーは「建物の外観・デザイン」に最も関心が高いことがわかっています。
マンションを売るタイミングに関する注意点
マンション売却の売りどきを逃さないための注意点を説明します。
まず、金利の上昇に注意が必要です。住宅ローンの金利が上がると住宅取得意欲が減少し、中古マンションや新築マンションの売却が難しくなります。現在、日銀の超低金利政策により住宅ローン金利は低いものの、利上げが実行される前に売却するのが賢明です。
次に、土地価格の下落にも注意が必要です。土地価格が上昇しているため、中古マンションの価格も上がっていますが、金利の上昇が続けば土地価格が下がり、それに伴い中古マンションの価格も下がります。
また、消費税増税も影響します。増税後、新築マンションの価格が上がり、需要が減少するため、中古マンションの価格も下がる可能性があります。2019年の消費税増税の影響は限定的と予想されていますが、注視が必要です。
最後に、オリンピック後の景気にも注意が必要です。オリンピックによる投資マインドの高揚が終了すると、投資商品としての不動産価格が下がることが予想されます。これにより土地価格が下がり、中古マンションの価格も下がる可能性があります。
まとめ
マンションを高値で売るためには、最適なタイミングを見極めることが重要です。築年数、需要が高まる引っ越しシーズン、新築マンション価格の上昇、大規模修繕後などの要素を考慮しましょう。金利上昇、土地価格の変動、消費税増税、オリンピック後の景気変動にも注意が必要です。これらのポイントを押さえて、最適なタイミングで売却を進めることで、マンション売却の成功に近づけます。